「何時に着いたの? お前の住む町」

仲の良かったバーテンダーからメッセージが届いた。要約すると「もう一度はじめます」という内容だった。

色々なことがあったのだろう。そして、その中にはきっと良くない出来事が含まれていたに違いない。何があったのか、知っている人もいたけれど、俺は聞かなかった。

「いつか、本人から聞こうと思います」「そうですね、その方が良いかもしれませんね」

俺は二つの意味を込めて「待っていた」と言った。「大変お待たせ致しました」という返事。彼も、二つの意味を込めたのではないか。勘の良い人だから。