「見馴れていた右手、それが掴みかけていた君の心を見失って」

2017年4月16日(日)
7thleaf in Tokyo
@下北沢THREE
OPEN 18:30 / START 19:00
ADV ¥2,000 / DOOR ¥2,500 (with 1drink ¥500)
◆ACT
Pampas Fields Noise Found art/ 音の旅crew/ No Gimmick Classics/ アライヨウコ

http://7thleaf.net/pfnfa/

大好きなバンドが下北沢で演奏する。良かったら、是非。
昔、彼が俺に話してくれたことがある。彼はもう忘れてしまったかもしれないけれど、俺は覚えている。

「好きなだけじゃ駄目なんですよ。駄目でした」

そうかもしれない。だけれど、そうじゃないかもしれない。

記録をさかのぼると、彼らの演奏を初めてみたのは13年前だった。バンドの真ん中にいる彼は、友人というほどに親しくはない。

ところで、彼の音楽をライブハウスで聴いていた頃を振り返ると、思い出したくないことがあった。後悔も、楽しかったことも。
そう考えると、あの頃は俺にとって特有の期間ではなかったということになる。なぜなら、いつだって、きっとそうだから。

当時の日記を引用してみようと思う。はてなに移る前の日記。

2003年11月29日
寝不足で鈍くなった頭とからだで彼らの音楽を聴いてました。初めてみるバンドは淡々と楽曲をこなしていきます。3曲目が終わって初めて短いMCが入りました。もしかしたら最後までしゃべらないんじゃないか、彼らならそれもありだと思っていた矢先のことでした。

曲を曲のまま感じることがなかなかできず、僕は無意味だと感じながらも音を聴きながら彼らを分類します。ロックとは。パンクとは。これらの定義は一律ではないらしいけど、やはり僕の中には音楽のジャンルとしてのロックやパンクがあってそれを当てはめるのです。ロックを名乗ればロック、と友人が教えてくれて、これは僕の大好きな言葉なんだけれど、それでも僕の思うロックではなかったりする、もちろんその逆も。

ギターの音を聴いているとロックである気がしてきました。ブリティッシュという使い慣れない言葉が浮かびます。

でも、ロックじゃない。決め手となったのは歌です。こんな淡々と歌うロックは聴いたことがない。

パンクでもないしヘビメタでもない。最も広い守備範囲を持つと僕が思っているポップスとも違う。スカ、メロコア、ハードコア、ジャズ、ハードロック、ブルース。途中からよく知らない言葉がどんどん出てくるけどいずれも違う、気がする。

なんなんだ、この音楽は。僕が好きな音であることはたしかなんだけど。
帰り際、彼らの100円のシングルを買い、ついでにアンケートも書きました。
「あなたはレゲエが好きですか? 嫌いですか?」
レゲエか!!
こんなレゲエがあったのか。たしかに僕はレゲエをほとんど知らないし、聴いたこともない。聞かず嫌い。
あんな、陰鬱な、冬にぴったりのレゲエがこの世にはあるんだ。
アンケートには、レゲエが好き、とは書きませんでした。好きなのはあなたたちの音楽です、とも書きませんでした。