「昨日の今日も延長戦」

戦ではなく線かな。どっちだろう、調べたら戦だったけれど。

1月10日、ちょっと間違った。それが些細なことなのか大事なのか、俺には分からない。しくじったな、そう思った。

夜、別件で友達に連絡した。最初は文字で会話していたのだけれど面倒くさくなったのだろうか「電話していいっすか?」と言われた。少し、時間があった。

10分に満たない電話が終わった。雪の降る町、コンビニの外にある灰皿の前。俺は二つの意味で驚いていた。

ひとつは、俺の心がこわばっていたということ。自覚していなかった。友達の声を聞いて、ほどけて、気づいた。俺、こわばっていたんだ。原因ははっきりしている。しくじったからだ。

もうひとつは、こわばりが直ったこと。治った、かな。直ったか。

友達の声で直るんだなあと驚いた。

翌日、俺は自分の疑問が的外れであったことに気づく。「こいつ何を言ってるんだと思っていただろう」友達に送る。「未だによく分かっていません」返信があった。

「君と話したかったんだな」

俺の冗談は冗談のまま届いた。いやあ、しかし驚いた。そうか、そういうこともあるか。